龍瞳ーその瞳に映るもの
「あら、ナノハちゃんおかえり」

出て行く前からおばさんは変で
戻って来てからもやっぱり変。

口をきくことすらなかったのに
ご飯の用意をしてくれる変わりように
戸惑ってしまう。

「美緒に言ってなかったの?」

私が食べていると向かい側に座ってじっと見ているおばさんにそう言われた。

「うん」

「心配してたわよ」

心配なんかするわけない。
きっと怒ってる。

「おいしい?」

「あ、はい」

お肉の入ったピラフを口に放り込んで
ご馳走さまを言って席を立った。

そんな無理やり距離を詰められても困る。
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