龍瞳ーその瞳に映るもの
「飯、作れ」

指差した方にはビニール袋に入った
惣菜が入っていた。

「作れってもうできてるし」

お皿に盛ろうにも食器はマグカップのみ。
買ってきたまんま食べるしかない。
しかも…

「テーブルないし」

仕方なく床に並べた。

「ね、アズ」

冷めたトンカツも悪くない。
だけど、やっぱりこれが毎日はつらい。

「テーブルとコンロと炊飯器。
あとお茶碗とやかんと」

「待て」

矢継ぎに言う私の言葉をとめた。

「まだまだあるのか」

「ある」

「そんな必要か?」

「最低限だよ」

ここぞとばかりに最低限を使ってみる。
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