龍瞳ーその瞳に映るもの
リコーダー。
机の中にあるのは硬くて長いリコーダー。

ジワジワと近づいてくる男にこれなら
対抗できると手を伸ばした。

「サァ、シャシン、トロウ」

カメラを構えた男に手にしたリコーダーを思いきり投げつけた。

ガツンと痛い音がしたあと

「ァ…ィタァ…ァァ」

手にしたカメラを手放し
首から下げたストラップが
重力でダランと垂れ伸びた。

今だと立ち上がり後ろのドアめがけ
走り出す私に痛みの悲鳴と
怒りの怒声を浴びせる男の剣幕に
塗れた追いかけてくる足音。
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