龍瞳ーその瞳に映るもの
そう言った直後、唇は塞がれた。
乱暴な舌が私の口内を犯す。
何かが弾けたようにアズは私にキスをする。
そうする事で何かを誤魔化すような
そんなキスをした。

願いは通じたのか通じなかったのか
その時はわからなかった。

アズの器用な指と手は私を女にする。
痛みが麻痺するくらい私はアズに夢中になる。

「…ッ」

吐き出した事のない声を抑える為に
ギュっと唇を噛むけれど
そんな努力なんか無駄だというように
アズは私の中を右往左往する。

苦しげなアズにより疼く自分を
認めたくなくてアズに手を伸ばした。

そんな私に口角をあげ
その伸ばした指に指を絡める。
< 88 / 306 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop