『ココロ彩る恋』を貴方と……
「大丈夫です。お婆ちゃんに色々と教わりながらしているので」


実際は嫌味を言われ続けているけど、それを話せば他の人と交代させられてしまう。

交代させられれば楽になるけど、一向に自分の為にはならない。


「そこのお宅ではパニックは起きてない?」


精神的な過剰ストレスからくる過敏反応のことを聞かれた。


「大丈夫です。心配おかけしてすみません」


所長さんといい奥さんといい、本当に私の周りにはいい人ばかりが多い。


(これだから1人で生きていても大丈夫なのよね〜〜)


とにかく過去には蓋をする。どんなことでも蓋をしてさえいれば、思い出さないで済む。


「奥さんの方は如何ですか?兵藤さんのお食事、最初は妙だと思われたでしょう?」


単色だけのメニュー作り。料理の苦手な私が、毎日頭を悩ませ続けてきたものだ。


「妙って何が?極めて普通な感じだけど」


「えっ!?」


「紫音ちゃんの時は妙だったの?」


「えっ…だって、あの…私が家事をしてた頃は……」


一色だけの食事しか受け付けてもらえなくて、ちょこんと乗せたグリンピースでさえもバツだったのに。


不思議そうな顔をする奥さんに言っても無駄だと思い、「いえ、そんな気がしていただけです」と誤魔化した。


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