『ココロ彩る恋』を貴方と……
12月20日は曇り空だった。朝から冷たい北風が吹いていて、寒さが骨に沁みる。
「空気が冷た〜い!」
アパートの部屋を出たらブルブルと震えがくる。両手を組みながら歩き始め、今日が兵藤さんの個展の最終日だと思った。
先週スーパーで所長の奥さんと出会ってから1週間が過ぎていた。
あの日、個展を見にへ行くように勧められたけど、私は勇気を出せないまま今日という日を迎えていた。
バッグの中にはチケットを忍ばせてある。でも、足はきっと向かないと思う。
「行っても無理よ…」
奥さんの言ってた言葉は気になるけど、どうしても観に行けない。
兵藤さんへの思いには蓋をした。それを今更のように開けてどうなるだろうか。
「行かない方がいい。振り返ったところで寂しくなるだけだもん……」
傷付くのなら一度だけで十分。
これ以上の傷は増やしたくないーーー。
「……今日も腰が痛いねぇ…」
寒さのせいなのか、雇い主のお婆ちゃんの腰痛は改善しない。
腰に貼った温湿布を貼り替えてくれるよう頼まれ、ベッドの脇に座り込んだ。
「この辺ですか?」
前のが貼ってあった辺りを指で押してみる。
「もう少し下。そう、その辺に貼っておくれ」
家事手伝いをしに来ているのに、いつの間にかお婆ちゃんの世話まですることになっている。
「空気が冷た〜い!」
アパートの部屋を出たらブルブルと震えがくる。両手を組みながら歩き始め、今日が兵藤さんの個展の最終日だと思った。
先週スーパーで所長の奥さんと出会ってから1週間が過ぎていた。
あの日、個展を見にへ行くように勧められたけど、私は勇気を出せないまま今日という日を迎えていた。
バッグの中にはチケットを忍ばせてある。でも、足はきっと向かないと思う。
「行っても無理よ…」
奥さんの言ってた言葉は気になるけど、どうしても観に行けない。
兵藤さんへの思いには蓋をした。それを今更のように開けてどうなるだろうか。
「行かない方がいい。振り返ったところで寂しくなるだけだもん……」
傷付くのなら一度だけで十分。
これ以上の傷は増やしたくないーーー。
「……今日も腰が痛いねぇ…」
寒さのせいなのか、雇い主のお婆ちゃんの腰痛は改善しない。
腰に貼った温湿布を貼り替えてくれるよう頼まれ、ベッドの脇に座り込んだ。
「この辺ですか?」
前のが貼ってあった辺りを指で押してみる。
「もう少し下。そう、その辺に貼っておくれ」
家事手伝いをしに来ているのに、いつの間にかお婆ちゃんの世話まですることになっている。