『ココロ彩る恋』を貴方と……
ぎゅっと唇を噛む彼を見据える。
潤むような青い瞳に映っている自分が、縋るような目をしていた。


「…君をめちゃくちゃに抱きそうになるのを我慢してる!悪いけど、そんなふうに見つめないでくれ!」


顔を背けて抱き留められた。
背骨が痛いほど力を込められて、ぐっと一瞬息が詰まる。



「……好きだ!手放したくない!」


身も心も羽交い締めにされた様な気がした。

兵藤さんの告白は、叫びにも近かった。


「こんな華奢な体でいるな!もっと肉を付けて、心からハツラツとしている君が見たい!」


彼の体越しにアルバムが開かれているのが見えた。
私を部屋で待っている間、彼はそれを見ていたんだ。



「ひょう…どう…さ……」



苦しい…。
息が切れそう……。


力が入らなくなってきて腕が垂れ下がった私に驚き離される。
途端に楽になった体全体で呼吸を繰り返して、彼のことを見直した。


「ごめん……」


謝る彼のことを見るのは何度目だろう。
その度にいろんな感情が湧いてきたけど……。



(やっぱり好き………兵藤さんしかいない………)


胸の中に温かい気持ちが溢れてくる。

祖父とは違う男の人に対する感情は、抑えきれずに言葉になった。


「兵藤さんが好きです。ずっとずっと…私と一緒に居て下さい!」


願うと同時に胸の中に飛び込んだ。

彼の作務衣から柔軟剤の香りがして、それが何よりもの悦びへと変化した。


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