『ココロ彩る恋』を貴方と……
翌朝目覚めると一人だった。
兵藤さんはいつの間にか眠り込んだ私に布団を掛け、自分は部屋へと戻ったらしい。



(申し訳なかったな〜〜)


ショボくれながら起き出し、熱いシャワーを浴びる。
寝ぼけ半分の頭で脱衣所から出れば、仕事部屋からこちらに向かってくる彼の姿が見える。


「…おはようございます!」


驚いて声を出すと、下を向いていた人は顔を上げた。


「……おはよう。目が覚めたんだ」


兵藤さんは一睡もしないでいたみたい。目が小さく落ち窪んでいる。


「仕事してたんですか?」


話の途中で私が眠り込んでしまったせい?


「仕事っていうか……まぁそんなところ」


ハッキリしない答えを戻し、今から寝ると言いだす。


「夕飯まで寝るから放っておいていいよ。紫音も適当にやってていいから」


おやすみ…と片手を上げて逃げる。
その背中を見つめながら、昨夜の意気地の無さに落ち込んだ。


(好きな人と話してるのに寝てしまうなんて最悪……)


早速嫌われた様な気がする。
ますます広がっていく心の格差に、気持ちの方も取り返しがつかない。


「はぁ…」


考えていても何かが変わる訳ではないから動き出した。
少しでも格差が埋まるよう掃除でもしようとリビングに向かい、壁に掛けられたカレンダーを見て思った。



「…今日……クリスマスイブ……」


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