花奈 ~15日生きた君へ~

「なんで遅くなったか分かる?」

ケーキの箱を背後に隠し持ちながら、私が花奈に問いかける。

「う~ん、何か学校の用事?」

花奈は迷いながらそう答える。
自分の誕生日のことなんて、一切頭に無さそうな様子。

「じゃあ、今日は何の日?」

次に良平が花奈にそう聞いた。
かなりの大ヒントだ。

「今日?えっ、まさか……えっ?」

このヒントでさすがに花奈も察したのか、少し混乱し始める。
その様子を確認しながら、私と良平はアイコンタクトで合図を取る。

そして……次の瞬間、ケーキの箱を花奈に向かって差し出した。

「「ハッピーバースデー、花奈!!」」
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