願 叶
三毛猫は奥へ奥へと、どんどん進んで行く。
両側には扉が一切無く、壷や風景画が飾ってあった。
先ほどから、前を歩く三毛猫が私の事をチラチラ見てくる。
「・・・そんなに見てくれなくても、逃げないよ。」
そう優しく言ってみると、三毛猫はニャーと小さく鳴いた。
長い廊下を進むと、とても広い場所へと出た。
真ん中には大きい中央階段。
その左右には大きい本棚がいくつもあり、たくさんの本がビッシリしきつめられていてた。
まだ中央階段の下には長い廊下があり、奥は向こうが見えないほどであった。
そして、天井の窓からは光が入ってきて暖かく気持ちいい。