人事部の女神さまの憂い
「で、振っちゃったの?付き合ってみたらいいじゃん。付き合ってみないとわかんないでしょ」
偉そうに、私にむかって説教しているのは巧だ。
金欠だからご飯食べさせて~と連絡してきたので、会社帰りに一緒にご飯を食べているところ。戸田さんが事務所の独身を紹介するって言っていた、という話の流れで原田さんの話をしてしまったのだ。
「うーん、そうかもしれないけどさ。ちょっと、ね。紹介とかも本当にいいって戸田さんに言っといてね」
そういうと、パッと明るい顔をしてこっちを見て来る。
「何、もしかして男できたの?」
「ち、違うよ。そういうんじゃないって」
期待に応えられないのが申し訳ないなと思いつつ、手を思いっきり左右に振った。