人事部の女神さまの憂い
「そういうんじゃないって。言えないようなこと?もしかして不倫とか?侑里、それはダメだからな」
明るい顔から一気に怪訝な顔になった巧はとんでもないことを言いだした。
「そんなわけないじゃない!ちょっと、いいなーって思っている人がいるだけだよ」
そんな誤解をされたらたまらない。慌てて否定したら
「なーんだ。じゃあいんだけどさ」
ともの言いたげな表情で「さ」を強調する巧。イラッとして
「いいんだけどさ、ってなによ」
お行儀が悪いけどお箸の先を巧に向けると、バカにしたように
「いや、なんか言ってること女子高生みたいだなって。侑里、もう30だろ?いいなーって何だよ。思ってるだけ?会社の人?侑里のこのダメな感じ知ってる人なの?」
まくし立ててきた。