人事部の女神さまの憂い
「面倒って、あたってるっちゃあたってるかも。学生の頃は純粋にいろんな女の子と遊ぶのが楽しかったけど、会社入ってからは仕事が面白かったし、大輔と会社起こしてからは仕事が1番だったし。女に割いてる時間がもったいなかった、って感じかな。ちゃんと付き合うとかなると、仕事とどっちが大事なの的な修羅場とかあるじゃん。あーゆうの面倒だなって思っちまったんだよな」
昔を思い出すように、ちょっと上を見て話す藤木さんからは、なぜか淋しい雰囲気が醸し出されていた。
それがちょっと心配になって見つめていると、はっとした藤木さんと目があった。
「何?もしかして心配でもされちゃった、俺?」
おどけたように言う藤木さんからは、さっきの物悲しい雰囲気は抜けていた。