人事部の女神さまの憂い


「うーん。ワタルくんの甘えた姿とか、私だったら大歓迎だけど。確かにユリはクールに見えるけど、こんなんだもんね」

うふふと、笑みを漏らす香織さん。

「見た目と違うって、香織さんこそじゃないですか。説明会で一目ぼれしちゃったのも、そのギャップのせいでもあるんですよね。私も香織さんみたいになりたい」


説明会で初めて香織さんを見た時の印象は、思わず守ってあげたくなるお姫様。
でも、そのお姫様の口から飛び出したのは、辛らつな言葉たちだったのだ。

―いい大学をでて、一流といわれる企業に入って、それであなたの人生満足?
―なりたい自分になるためには、今誰と何をすべきかを考えるべき
―いい会社に入るんじゃなくて、いい会社をつくってみない?


ふわふわした雰囲気の人から出たとは思えない言葉たちとのギャップにやられた。



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