人事部の女神さまの憂い

イベントが残すところ30分になったところで、原田さんにつかまらないうちに会場をでようと久保くんに後を任せて会社に戻った。



「今日お邪魔してもいいですか?」

戻ってすぐに向かったのは、香織さんのデスク。

会社に戻る途中、朝のことを思い返していると、考えれば考えるほどパニックになってきて、とりあえず冷静に意見をくれそうな香織さんにSOSを出そうと決めたのだ。

明らかに出先帰りのまま、いきなり持ち掛けた私の表情を見て、ちょっとびっくりした香織さんだったけど

「わかった。帰る時、声かけるね」

向けてくれた優しい笑顔に、今朝からの緊張がようやく緩んだ。





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