人事部の女神さまの憂い

「え、ふじっきー、ニシユリの部屋入り浸ってんの?」

「入り浸るってほどじゃないですよ。たまたま来てただけで」

立花さんの質問に答えていると

「大輔がひっかかるの、そこ!?」

香織さんが、またしても大きな声で怒鳴っている。そんな香織さんをなだめるように

「ちょ、香織落ち着いて。

 てかさ、ふじっきーも呼ぼうよ。ある意味、ふじっきーにも責任ある話でしょ、これ」

言いながら、書斎に向かいスマホ片手に戻ってきた立花さんはどうやら藤木さんに電話をしている様子。

「ニシユリの緊急事態。そう。家に、集合――――――」

キッチンに向かいながら電話を切った立花さんは、缶ビールを抱えて戻ってきた。

「接待の途中だけど、あと1時間くらいで抜けて来るって。とりあえず、飲んで一旦落ち着こうよ」

そう言って、興奮気味の香織さんと、泣いている私をなだめてくれた。

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