人事部の女神さまの憂い

「ふじっきー、早かったね」

立花さんの言葉につられて時計に目を向けると、さっき電話をかけてから30分ほど。どこにいたかはわからないけど、接待なのにすぐに出てきてくれたのかと思うと、ますます申し訳なくなってくる。

「気になったから、若手に任せてきた。緊急事態ってどういうこと?」

その藤木さんの問いかけに

「ゆりがストーカーされてる」
「ふじっきーが、ニシユリに手出してる」
「柏木さんに、捨てられそうです」

3人が口にしたのはバラバラの答えだった。

「お前ら、一気にしゃべんなよ。

 なんだよストーかとか。むしろ、まだ手出してないし。俺ストーカーじゃねえし。そもそもお前、捨てられるも何も、ほっとらかされてるだけだろ。そんなことで呼ぶなよ!!」

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