人事部の女神さまの憂い
「――――――ご無沙汰してます。明日の夜、久々にどうですか?はい。はい。じゃあ22時にいつものとこで。1つお願いがあるんですよ。人事に原田さんっていません?うちの社員が色々お世話になっているらしくって、お礼も言いたいんで明日、一緒に連れてきてもらえませんかね。はい――――――。よろしくお願いします」
電話を切って戻ってきた藤木さんは
「これでOK.明日、俺が直接とっちめてやるよ。社長の前で釘さしときゃ、大丈夫だろ」
私の頭に手を置きながら、満足気な表情。
この家に暴君が着いてからまだ10分もたっていない。それなのに話を聞いてすぐに効果的な対策を考えて、それを実行に移す。仕事ができる人は違うな、と場違いなことを考えながらも
「ありがとうございます」
とにかくお礼を言った。