人事部の女神さまの憂い

「大丈夫。きっと、ユリがふじっきーのこと好きになったら、ふじっきーはちゃんと大事にするんじゃないかな。

 心配性なお兄ちゃんですねー」

そう言いながら、頭をなでてくれている香織だけど、香織の言ってることがイマイチ納得できない。

「ふじっきー、ニシユリには本気になるってこと?」

「んー、私も言い切れないんだけど、もう結構本気なんじゃないかな」

香織の言ってることにびっくして顔を上げると

「でもユリの心配ばっかりされると、ちょっとシャクなんですけど」

不貞腐れた顔をした香織が目に入った。

「ごめん。俺は、香織に本気。香織のこと、ちゃんとずっと大事にするよ」

こんな気持ちに、ふじっきーもなるんだろうか、と思いながら香織の胸に顔を埋めた。


**立花side終わり**


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