人事部の女神さまの憂い

いつも、こういうパーティーで女の人を持ち帰ってるんだろうなと思いながら聞くと

「いいの、いいの。今日はその分ニシユリで楽しむから」

悪い笑い方をしている。今日は結構覚悟決めてきたのに、この人にとってはそんな軽いノリなんだと思うと、ちょっと腹が立ってきて

「人の不幸で楽しまないでくださいよ」と抗議をすると

「いやいや。ダメだったら、ちゃんと慰めてあげるからさ」

腕をすっと差し出された。何だろうと思って首をかしげると

「ほら、エスコートさせていただきますよ」

あれ以来、全く連絡がない、そして私からも連絡ができなかった柏木さんがいるであろう会場に一歩足を進めた。


< 344 / 471 >

この作品をシェア

pagetop