人事部の女神さまの憂い

会場はたくさんの人で賑わっていて、200人以上はいるのではという大きな規模。

こんなに人が多いと、柏木さんがいてもわからないんじゃないかと逃げる気持ちも湧いてくる。そう思っていると

「ニシユリ、俺は一応これ仕事だから。まずは、付き合ってよ」

さっきまでのふざけた雰囲気から一転、ぴしっとした副社長然としたオーラ―をまとった藤木さんに声をかけられた。

そうだ。自分のことでいっぱいいっぱいだったけど、そもそも今日は取引先のパーティー。ちゃんと仕事をしないと、とクラッチバックにしまっていた名刺入れを取り出す。

それからは藤木さんに連れられるまま、ひたすらご挨拶まわりをしていた。

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