人事部の女神さまの憂い
「上海で都市開発?みたいなのするらしいです」
柏木さんからあの日聞いたわずかな情報を答えると、へーと意味ありげな視線を送られる。
「まだ続いてんだ」
香織さんにそう言われて、首を横に振ってこたえた。
「ちゃんと終わりましたよ」
へーとさっきとは違うニュアンスのへーを投げかけかけながら前のめりになって
「その割に、へこんでないね」
核心を突かれる。やっぱり香織さんも私のことをよく知っていらっしゃる。
「ちゃんと最後に話せて。なんか素敵な人に出会えたなーってすがすがしい気持ちしかありません!」
力強く言い切ると、3人から暖かい眼差しを感じた。
「よかった。無駄にグダグダしてたから心配してたのよ。すっきりしたみたいね」
眼差し通りの温かい言葉をくれる香織さんに反して
「またニシユリの婚期が遠のいたな」
バカにしてくる立花さん。