人事部の女神さまの憂い

自分のこの切ない気持ちがどこから来ているのかを考えていた。

「ワタルくんと別れて以来、そういう話全然聞かないけど、ほんと誰もいないの?」

「えー、俺結構聞くけど。この前も、それこそワタルんとこの若いやつらがニシユリに撃沈しただのなんのって話してたぞ」

「撃沈でしょ、きっと信者じゃない?」

「そうなんですよね。なんか“ニシユリ様”の信者っぽい人には声かけてもらうんですけど、そういうの、もう、ワタルで懲りてるんで・・・・」

「あー、なるほど。ニシユリは相手にしてないってことか」

「そりゃそうでしょー。すっかり板についちゃったけど“ニシユリ様”のユリみて寄ってくる子だと、ユリにはきついでしょ」

したり顔の香織さん。


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