人事部の女神さまの憂い
藤木さんの言いぐさに腹が立って
「藤木さん、いいところで邪魔してすみませんでした。森伊蔵は飲み切ってあげるので、女の子のこと戻っていいですよ」
ドアの方に藤木さんを押しやりながら、意地悪を言ってみた。
「飲み切るなよ!てか、戻んないし。顔は好みだったんだけど、やっちゃうとめんどくさそうな子だったんだよね」
さらっと出てくる言葉が何気に最低だ。
「うわー、最低」と冷めた目で見ていると
「ニシユリ、グラス。氷も」
偉そうに、私にいいつける藤木さん。
まぁ、一応こんな最低な人でも上司だし、ということで焼酎ロックをつくって、お疲れ様です、と手渡すと
「おー、さすが森伊蔵。この香。いい仕事してるよね」
満足げな表情をしている。