人事部の女神さまの憂い

そこで、ふと我に返った。

なぜ、今私は、この人とここで乾杯をしてるのか。

怪訝な顔で柏木さんを見てしまっていたようで

「しわ寄ってる」

と言って眉間をつつかれた。

なんでこの人は、こう気軽に人の顔に触れるんだ。

イラっとして「やめてください」と手をふりはらった。

すると

「”ニシユリ様”はそっけないね~」

柏木さんはからかったような言い方をしてきた。

その言い方にも、ふざけた感じにも、更に苛立ちが増して

「もう、わらかわないでください」

軽く柏木さんをにらんで、とりあえずビールをゴクゴク飲んだ。


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