くれなゐ症候群
「うちの経済状態じゃ、大学なんて夢のまた夢だから。

親に頼んで専門学校行かせてもらうか、奨学金っていうのをもらって、短大に進学するのがせいぜいだろーな。

とりあえず、高卒でシューショクなんてしちゃったら、もう一生ここから出られないよ。

この町の人と結婚でもして、ここで子ども育てる人生しかなくなっちゃう。うちの親みたいにさ」

そんなのヤダよ、


ぼそっと付け加える美沙の表情からは、17歳らしい幼さが、消えている。
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