くれなゐ症候群
「カヲルはいいけどさ・・・」

探る目を、奈緒たちにむける。


「この子たちはねー、修二のトモダチ。
なんなら修二に訊いてみなよ」

男は軽く首をすくめただけで、そのまま三人を通してくれた。


楽屋は、テーブルと椅子がいくつか置いてあるだけのスペースだった。
楽器のケースがあちこちに転がり、そのなかを五組のバンドが出入りしている。

タバコの臭いと人のざわめきに満ちた、ひどく乱雑に映る空間。
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