【完】クールな君に告白します



「本当のことを話すのは、少し、勇気がいることだもんね……」


「先生……?」



二人だけの教室で先生の手がオレの肩を掴んだ。


その手に力が込もってしまったのか、無意識に込められたのか。



「……でも、大丈夫よ?先生がついてるから。誰にも言わない。みんなのお母さん達が、椎名くんは悪い子だって言っても、先生が守ってあげるからね?」



先生はオレの口から自分が望む答えが出るのを待っているみたいに、優しいふりをして誤魔化しながら一方的に言い立てた。


そうやって、足元から歪んでいく世界が、目の前で壊れるのは、本当に一瞬だった。


……ああ、そうか。


         
「だから、さあ……本当のことを話してごらん」



ーーーオレの本当の言葉は、誰にも届かない。



「……小さなことでもいいのよ。何か、思い出したりしない?」


「……、」


「無意識に押しちゃった、とか。悪い言葉をかけたとか。本当は、頭にきて突き飛ばした……とか。ね?」


「……、」



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