強引上司にさらわれました

◇◇◇

その翌日には、課長への辞令が掲示板に貼り出された。

なんと驚いたことに、一週間後にはグローバル部へ異動という異例の早さだった。
人材開発課の後任は未だ決まらないまま。

採用試験も終盤を迎えるため、人材開発課に課長が不在であっても、しばらくこのあとは人事課の課長や部長でも代行できるだろうという判断かららしい。


「それにしても、朝倉課長、本当にすごいよね」


美優とふたり、お決まりの社員食堂だ。


「三十二歳で次期部長でしょ? 小さな企業ならわかるけど、これでも世界で活躍してるグローバルな会社だよ。そこで部長って、どれだけの出世なのよ」

「かずくんだって、将来は有能な外科医でしょ?」

「まだまだ先の話だけどねー」

「美優は外科医夫人か」


私がそう言うと、美優は「やめてよー」と照れたように笑った。


「ところで、泉はこのままでいいの? 課長も泉のことを好きだってわかったのに」


三田村さんに聞いた話は、昨夜のうちに美優には電話で話してあったのだ。

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