悲 恋

★★結婚


きえ先生が、亡くなって
一年後に
私は、加賀見と姓を変えた。

花菜には、かなり冷やかされたが
秀悟は、あの時と変わらず
私を愛してくれて
大切にしてくれた。

奥山未菜 44才
本日
加賀見 未菜‥と、なりました。

きえ先生、見てますか?
私、もう一度
秀悟と頑張ってみます。

秀悟のお母さんも
すごく喜んでくれた。

温大先生は、呆れぎみだったが
「一番よかったんじゃないか」
と、言ってくれた。

花菜は、きえ先生のようになりたいと
看護師兼お産婆さんの
資格を取りたいと
勉強している。

花菜は、きっと良い看護師に
なるだろう。



「未菜、まだ?」
「まだ、片付けしてるの
テレビみてたら?」
「未菜。
昨日 俺 当直だったんだよ
寂しくないの?」
「寂しいけど、お仕事でしょ
それに今 秀悟と
こうしてられるから
寂しくない。」
と、言うと
秀悟は、後ろから
抱き締めてきて
「なんか、昔に戻った気分」
と、首すじにキスをするから
くすぐったいと暴れていると
「もう、パパ。
本当にママ、ベッタリなんだから。
いちゃいちゃするなら、部屋でしてよ。」
と、花菜。
「うふふっ、ほら、花菜に
叱られたよ。
秀悟、お風呂に入ってきたら。」
「ほら、パパ。
  行った!行った!!」
と、花菜に追われて
秀悟は、お風呂に入った。

花菜は、
「パパは、ずっと一人で
ママを待っていたんだね
その一途さには、頭が下がるね。」
と、良く言っている。
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