不器用な二人はあまのじゃくの関係
いろいろと考えていると杏奈が口を開いた。
「12:05の電車に乗るから。」
「あ、おう。」
杏奈を見てみるがそっぽを向いたまま口を開こうとしない。
これは、言うしかないのか…!
「杏奈、おまえ…」
「な、なによ」
緊張で引きつった俺の顔を見た杏奈は身構える。
「は、腹減ってねぇーの?俺腹減ったわー」
って、ちがうちがうちがうちがうちがーう!!!
全然ちげーじゃねぇかよ、俺!
「…そうじゃなくて……」
「コンビニ入る?私はお腹空いてないし、どこかお店に入ってる時間もないし」
ケータイを見て時間を確認する杏奈は冷静だ。
「あ、ちが…」
クソ!俺!しっかりしやがれ!
「…似合ってる!」
「ほぇ?」
「服…その服似合ってるよ。」
「……ありがと」
あーもう!なんでこんな緊張してんだよ俺。
「あははっ!遥太顔真っ赤!(笑)」
「なっ!」
そう言って笑う杏奈。
「杏奈もじゅうぶん顔赤いぞ」
ふっと笑う俺にもっと顔を赤くする杏奈。
かわいい…
「も、もう行くよ!!」
照れて前をあるって行く杏奈。なんか…
“カップルっぽい?”
杏奈と付き合ったらこんなかんじになるのかな。楽しい………好きだ。