真愛



そうこうしている内に会場に到着。

椿さんに促されてメイク室へと通された。

そこには椿さんにも引けを取らないくらい綺麗な女の人がいた。

「夏菜(なつな)〜っ!久しぶりねっ!」

そういって綺麗な人に抱きつく椿さん。

どうやら知り合いみたい。

まぁ、そりゃそうよね。

今日は尊の誕生パーティーで、組の関係者とか友人ばかりが集まる場だもの。

「あら、この子が噂の?本当にべっぴんさんねぇ〜!」

私の頬を両手で包み、グリグリとする。

「あ、紹介が遅れたわね?私は夏菜!椿の古くからの友人よ!司さんより椿との付き合いは長いのよ〜♪」

「は、初めまして!尊とお付き合いしている初瀬 奈々です!」

「きゃ〜!初々しくてほんと可愛いぃぃ!食べちゃいたいっ!」

「こら、ダメよ?尊にシメられるわよ〜」

クスクスと笑う椿さんとそれもそうね〜という夏菜さん。

司さんよりも付き合いが長いってことは尊のことも知ってるのよね。

尊の周りにはたくさん人がいるわね。

愛されて育った証拠。

「さて、改めてだけど。私が奈々ちゃんのメイクとヘアメイク担当するわね!よろしく!」

「実は夏菜、メイクアップアーティストでね?腕は確かだから安心して?」

「そんな方にやってもらえるなんて光栄です。よろしくお願いします」

「うんっ!それじゃ、早速そこに座って〜♪」

鏡の前の席に座り、ヘアメイクが完成するのを鏡越しに見る。

夏菜さんの手際はすごく良くて、みるみる内に私の髪が綺麗にセットされていく。

本当にすごい人だな〜…。

「ふふふ…奈々ちゃんをお姫様に変える役目を貰えるなんて、私幸せ者〜♪」

笑顔でそんなことをいうもんだから、こっちまで笑顔になる。

夏菜さんの笑顔って椿さんと似て安心できるな〜。

3人で色んな話をしながら、メイクアップの完成を待った。






< 114 / 174 >

この作品をシェア

pagetop