真愛
奈々side
「よしっ、完璧っ!」
「うわ、すごいっ!」
完成したメイクとヘアメイクを鏡で見ると、そこには別人の私がいた。
メイクと髪型でここまで変わるんだ…。
いつもより大人っぽい雰囲気が溢れてる。
もちろん、尊と一緒に仕立てに行ったドレスも着ている。
黒を基調としたシンプルなドレスで、体のラインが強調されるデザイン。
尊がいうには、細くて華奢だからこのデザインの方が似合うんだそうで。
まぁ、本音はこんな可愛い姿見せたくないけどな、らしい。
別に私を狙う人なんていないし、そもそも尊以外に目は行かないから心配ないけど。
「奈々、本当に綺麗よ〜!」
「うんうん!そのドレスも奈々ちゃんに似合ってる!さすが尊ね!」
椿さんと夏菜さんが2人して首を縦に振る。
うん、我ながらこのデザインは好き。
何より尊が選んでくれたもの。
ドレスの裾を軽く握り、微笑みをこぼす。
「さて!尊も待ちくたびれてるだろうし、行きましょうか!」
終わったわよ〜!といいながらドアを開ける椿さん。
その後ろから私も部屋を出る。
もちろん部屋の外には尊と楽、雪乃や蒼聖さんの姿も。
みんな一斉に振り向くと、私を見てピタッと動きが止まった。
しかも目を見開いたまま。
みんな同じ顔してて面白い。
「えっと、みんなどうしたの?おかしい?」
「そんなわけない!なーつん、似合ってるよ〜!!」
「うんうん、さすが夏菜さん!奈々ちゃんの良さ引き出してる〜♪」
「奈々さん…う、美しいです…!」
雪乃と楽は私をベタ褒め。
蒼聖さんに至っては泣きながら褒めてくれた。
肝心の尊はまだ固まったまま。
「尊?やっぱりおかしい…?」
そういうと無言で私を抱きしめた。
「何でそんなに可愛くなってんの。ダメだ、誰にも見せたくねぇ」
その言葉にみんなが一斉に大笑いした。
もちろん私もクスクスと笑う。