真愛
「前だけ向いて歩けよ」
私のことを気遣ったのかそういってくれる尊。
私は微笑んで返す。
「他の人の嫌味なんてへっちゃらよ。私にはみんながいるもの」
お前は腹据わってんな、そういって私の頭を優しく撫でる。
公共の場でそんな恥ずかしいことして欲しくないけど。
注目されちゃって緊張しちゃう。
「はいはい、お熱いとこ邪魔しちゃうけど、尊はしばらく司と行動しなさいね〜?」
「俺は奈々といる」
「駄々こねてないで行きなさい。挨拶回りしなきゃいけないの。奈々の紹介はその後ね?安心しなさい、奈々には私と雪乃がついてるわ♪」
そういってねーっ?と雪乃と顔を見合わせる。
それがまたお茶目で乙女だなーなんて思う。
私もこんな綺麗で凛とした人になりたいな。
本当のお母さんのように椿さんを慕ってて、それに加え憧れでもある。
頼りになる女性だな、って毎度思わされる。
「早く行きなさい。挨拶回りも大事な仕事よ?」
「ちっ…。さっさと終わらせてすぐ戻るからな。他の男にホイホイついてくんじゃねーぞ」
そういってチュッと私の唇に口付けをして楽や蒼聖さんと共に司さんの元へ向かう。
…もう。
恥ずかしいっていってるでしょ!
戻ってきても話してやんない、なんてちょっとむくれる。
「あらあら、お熱いこと!」
「茶化さないで下さいよ〜…。恥ずかしいったらありゃしないです…」
「ほんと、幸せそうで私も嬉しいっ!」
天使の微笑みを向ける雪乃。
うん、それだけでご飯3杯はいける。
とりあえずお腹も空いたし、3人でバイキングの料理をとる。
どれも本当に美味しくて感動する程。
こんな料理家でも出せたらな〜。
料理作ってる方にレシピとかコツとか聞いてみたい。
もう少しレパートリー増やしたいし、近い内料理本買い漁ろう。
そうここに秘めて料理の味を噛み締める。