距離0センチ



「紫乃先輩さっきから静かだし、俺嬉しくてつい調子乗っちゃったから…」



「そそれは、怒ってるんじゃなくて……」




そこまで言って口を閉じた。


勢いで、照れてたから!と、言いそうになったから。



何言おうとしてるの私!?


ましてや立花君の目の前で。




これじゃ、喜んでたって言ってるもんじゃない……。



立花君は言葉の続きが気になるようだったけど、私はそれをスルーした。




「は、花火、楽しみだな~」



ちょっと強引すぎたかな。



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