妻に、母に、そして家族になる
本当にハルくんが可愛すぎて、お腹の内側から擽られるような、可笑しさに襲われる。

信濃さんの声も笑っている気がした。

その顔が見れないのがとても残念。

『どこか行きたい店ってありますか?』

「特にないので、美味しいお店を教えて欲しいです」

『だったら私達がいつも行く所でいいですか?』

「はい、大丈夫です」

『また何かあれば連絡をくださいね』

「はい。日曜日楽しみにしてます。おやすみなさい」

『おやすみなさい』

電話を切り、ふぅ……と息を吐く。

日曜日の夜六時。楽しみだな。

カレンダーに予定を書き込みながら、しばらく楽しみで頬が緩むのを止められそうになかった。
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