クールな御曹司と溺愛マリアージュ

「プッ!いいね、ナイスタイミング」


拓海さんがそう言うと、成瀬君まで大笑いしている。


チラッと佐伯社長に視線を移すと、社長の口元にも薄っすら笑みが浮かんでいた。


笑った、笑ってる!お腹の音がこんなことに役立つなんて。

もの凄い恥ずかしかったけど、佐伯社長の微笑みが見れてラッキーかも。


社長もちゃんと笑うんだ。
氷みたいな表情ばかり見ていたからか、笑うと目尻が下がって凄く優しくて、なぜだか胸がキュッと締め付けられる。



「人の顔見てなに笑ってんだ」

「あっ、いや……社長も笑うんだなって思って」


「うるさい!さっさと昼行ってこい」


耳を赤く染めた佐伯社長も可愛い。なんて言ったら絶対怒られるな。


「すいません、お昼行ってきます」






< 33 / 159 >

この作品をシェア

pagetop