クールな御曹司と溺愛マリアージュ
「場所は原宿だから、その辺も考えなきゃいけない。でだ、今回の依頼は、成瀬に担当してもらいたい」
顔を上げた成瀬君は驚いているのか、資料と佐伯さんを交互に何度も見ている。
「お、俺ですか?」
「そうだ。成瀬に担当してもらう」
それでもやっぱり信じられないと言った表情でまじまじと佐伯さんを見つめている成瀬君。
「なんだその顔、不満か?」
「いや、不満とかそういうんじゃなくて、だって最初の依頼って結構重要じゃないですか」
「結構どころか、かなり重要だ」
「なんで俺なんですか?重要なら佐伯さんや拓海さんの方が……」
「自信ないのか?」
佐伯さんのそのひと言で、成瀬君は急に黙り込んで俯いてしまった。
私が偉そうに言えることじゃないけど、成瀬君の気持がなんとなく分かる気がした。
あの成瀬君がこんなにも真剣な顔つきで悩んでるんだから、会社を立ち上げた最初の大事な仕事を担当するのはかなりのプレッシャーなんだと思う。
「お前が自由にデザインした物を面接の時に見せてもらっただろ?」
「はい」
「荒い部分もあったが、俺や拓海にはない発想力が成瀬にはある。きっと楽しみながら考えたんだろうなと、あのデザインから伝わってきたんだ」
「でも俺、インテリアコーディネーターの資格しかなくて……二人みたいに色んな資格を持ってるわけじゃ」
「成瀬、お前なんでこの会社に入ろうと思ったんだ」
自然と手に力が入り、私はいつの間にか二人の会話を聞き入っていた。
「俺は……空間デザインの仕事にずっと興味があって」
「自分なりに勉強してたんだろ?空間デザインに特別な資格は必要ないことは、お前も知ってるはずだ」
佐伯さんの問いかけに、静かに頷く成瀬君。
顔を上げた成瀬君は驚いているのか、資料と佐伯さんを交互に何度も見ている。
「お、俺ですか?」
「そうだ。成瀬に担当してもらう」
それでもやっぱり信じられないと言った表情でまじまじと佐伯さんを見つめている成瀬君。
「なんだその顔、不満か?」
「いや、不満とかそういうんじゃなくて、だって最初の依頼って結構重要じゃないですか」
「結構どころか、かなり重要だ」
「なんで俺なんですか?重要なら佐伯さんや拓海さんの方が……」
「自信ないのか?」
佐伯さんのそのひと言で、成瀬君は急に黙り込んで俯いてしまった。
私が偉そうに言えることじゃないけど、成瀬君の気持がなんとなく分かる気がした。
あの成瀬君がこんなにも真剣な顔つきで悩んでるんだから、会社を立ち上げた最初の大事な仕事を担当するのはかなりのプレッシャーなんだと思う。
「お前が自由にデザインした物を面接の時に見せてもらっただろ?」
「はい」
「荒い部分もあったが、俺や拓海にはない発想力が成瀬にはある。きっと楽しみながら考えたんだろうなと、あのデザインから伝わってきたんだ」
「でも俺、インテリアコーディネーターの資格しかなくて……二人みたいに色んな資格を持ってるわけじゃ」
「成瀬、お前なんでこの会社に入ろうと思ったんだ」
自然と手に力が入り、私はいつの間にか二人の会話を聞き入っていた。
「俺は……空間デザインの仕事にずっと興味があって」
「自分なりに勉強してたんだろ?空間デザインに特別な資格は必要ないことは、お前も知ってるはずだ」
佐伯さんの問いかけに、静かに頷く成瀬君。