君思い
キーンコーンカーンコーン…

『やっと終わった…』

「おつかれっ!
今日部活あるでしょ〜」

『あぁ…本当だ、めんどい』

「何よ〜、真紀の大好きな秦野君いるじゃん!」

さやが言っているのは、部活の後輩で私とよく喋る秦野 誠(はたの まこと)という男子のことだ

『いや…何も嬉しくないし…』

廊下を歩きながら部室へ向かう

私たちの部活は写真部
部長と私とさやと秦野君、そして顧問だけの部活だ
元々は私と部長の2人だったのだから4人でもなかなか頑張って勧誘した方だ

「でもさー、秦野君めちゃ爽やか系イケメンだし、ひっそり人気あるし、すっごい良いと思うんだけどなー」

『まだ言ってたの…だから、私は、後輩はないか…ら……』

ふっとさやの方を見て後悔した
さやの方を見たことを後悔した
私の目に映ったのはどアップでニコニコしてる秦野君と後ろの方でニヤニヤしてるさやだったからだ
< 5 / 13 >

この作品をシェア

pagetop