世界はきみに恋をしている。
_____どういうことだよ。
俺がそう言葉を発する前に、カナは足早に部屋を出て行ってしまった。
ごめんけど、俺にはさっぱり意味がわからない。
カナは俺のことを、『ミウの描く絵みたいだ』と言った。
でも俺は、一回もミウの描いた絵を見たことがない。ていうか描いている姿も見たことがない。
『ミウはもう絵を描かない』
描けない、じゃなくて。描かない。
一体どういうことなんだ?
この、まったく美術関係のことをしない美術部の謎は、そこにあるっていうことだろうか?
もやもやと、いろんな憶測が飛ぶけど、答えなんて出るはずもなくて。でも、さっきのカナの真剣な表情が、俺に考えるのをやめさせてくれない。
たくさんの疑問を抱えたまま、一旦落ち着こうと振り返った時____
俺は、ソファで眠るミウの姿を視線に捉えてしまった。