溺愛ENMA様
※※※※※※

買い物を済まし、冷蔵庫に食材をしまうと、私はバスルームに直行して汗を流した。

あ。

部屋から下着と部屋着を持ってくるの忘れた。

……でもまあいいや。

ひとりだし。

バスタオルを身体に巻き付け、二階の自室へと上がった私に、

「よう」

よう……。

よう、じゃねーよっ!

自分の部屋のドアを開けた私は、再びそれを勢いよく閉めて叫んだ。

「なにしてんのっ!?勝手に入んないでよっ!すぐ出てってっ!」

驚きのあまり廊下の壁にへばりついた私は、ガチャリと開いたドアに更におののく。
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