今日も明日もそばにいて
ゆっくりと珈琲とチーズケーキを堪能した。…つもりなんだけど、誰かと会話を楽しみながらとは違って、時間はそんなに過ぎるものではない。…ふぅ。さて…と。
あまり音を立てないように気をつけ、グラスとカップを片付けた。
こうなると自分の居場所がね…。手を拭きながら遠目に神坂君に目をやった。
キッチンの椅子は長く座るにはちょっとね…しんどい。出来れば足を投げ出したい。
…。
ソファーの下、足の方なら大丈夫かな。
そう思ってソファーに行き、神坂君の膝を立てた辺りの前の場所を陣取り、ペタッと座った。もちろん足は投げ出した。軽くソファーの座る部分に背中を当てる感じで。
後ろにさえ倒れなければ神坂君の膝に当たる事もない。
うん、これよ。いつも通りで、楽、楽。
テーブルに置いた雑誌を取りペラペラとめくり眺めていた。
…何時?…5時だとしてあと1時間弱か。
…私も何だか眠りたい。人が寝ているのを見ると余計、眠りたくなった。小腹も満たされたしね。
それにしても…綺麗な…整った顔の持ち主ね。
体を少し左に捻って見ていた。
明るさから目を庇うように、腕を曲げて軽く乗せてはいるけど、それさえも画になってる。
…男前は何をしても様になるって言うから。
思えば、夜、外で星を眺める訳じゃないから、昼間でもいいっちゃいいんだ、プラネタリウムって。
星…雰囲気なのかな、夕方からって。終わる頃には夜になっちゃう。でしょ?
本当の星空の時間…夜空。
プラネタリウムほど実際は星は見えないのよね、…悲しいかな。夜でも明るいんだもの。
……宇宙かぁ、行ってみたいな。行けたとしても、まだまだ、とんでもないお金が必要らしいけど。近い将来?いつかは行けないこともないだろう。
誰もが宇宙旅行に行ける頃には、私はとうに星になってる、…なんてね。
行ったきりになったっていい。帰って来れなくてもいいから、宇宙に行ってみたい…。現実、今の私の収入では…自分ではどうにも…無理だけど…。