今日も明日もそばにいて

あ、実季さんは…もうあっちか。
…ここに居てくれた方が良かったような。…長風呂だったかな…。
…気分が違うのかな、俺とは。さっきの感じじゃ、待っててくれてよさそうな雰囲気だったんだけどな…。あれ?どっちかっていったら実季さんの方が………んー、純粋にただ一緒に居たいって事だったのか。
……もう、盛り下がったか。居る事が決定したからか。…んんー。難しい…。解らん。
俺にとっては良かったのか。…冷静になってるし。…んー。

…。

今更の疑問…。性格の不一致って、駄目になった理由でよく聞くけど…。いや…、俺達はまだまだこれからだから、まだ未知だ。まだ何も解らない。不一致って語れる程、知らないんだから。
水、あるかな…。水貰おう。

ふぅ…。では…寝るとしますか。
薄暗い部屋に移動した。

そっとベッドに入る。…反応は無い。どうやら寝ているようだ。
…どうする…腕枕…するか。起きてしまうか…。起きるかどうかなんて今日は余計な事か。
腕を回して引き寄せ、抱きしめた。…起きないのか?

「実季…」

はぁ、…今更ながら、“花さん”は寝顔も綺麗だ…。瞼に、唇に口づけた。ん、ん。ゆっくりと食んでみた。…ん、…んん。起きたか?…まだか…。唇を割って侵入する。深く、深くだ。

んんん、んん、ん、んん。!?…フ。流石に起きたな。瞼が開いた。ん?閉じた。
ゆっくり腕が動いて回された。実季…、起きたな。腕を掴み、押さえ付けた。唇を食んだ。

「実季…」

駄目だ…もう抑えられない。片手でボタンを外しながら首筋、胸元へと唇を這わせていった。
…綺麗だ…血管が透けそうな程、白く滑らかな肌だ…。

「実季…」

もう…夢中だ。欲しくて堪らない。パジャマを剥ぎ取り、顕わになった肌に触れていった。触れる度、小さく声をあげ反応する。はぁ…声、可愛い…、堪らない…。もっと聞きたい…。普段あんなにしっかりした人なのに、抑え気味な声が切なげで…表情も…堪らない。何もかも取り去った。俺は逸っている。

「実季、好きだ…。実季………実季…」

俺の名を呼び、痛いくらいしがみついて来た。あぁ…凄く…愛おしい、実季の全てが俺を堪らなくさせる。…止められない。無理だ。身体をのけ反らせ閉じた瞼の眦から涙が滲んで零れた。強く抱きしめた。小さく俺の名を呼ぶ。もっと、抱きしめて…と。言葉を途切れさせ、強くしがみつく。離せない…。もっときつく抱きしめた。

「…実季……大丈夫か…まだ寝かせないよ…実季…」
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