今日も明日もそばにいて


「…違うけど。そう思うなら、そう思って?」

あ…こんな時…至近距離で少しだけ傾げる仕草も。実季はそんなつもりは無いんだろうけど…、はぁ。


「ねえ?柊一さん…」

お。…おぉ。久々の名前呼び。何のおねだりだろう。

「絶対守って欲しいお願いがあるの」

「何?」

「ずっと実季って呼んで」

「うん、呼ぶよ?」

最近、呼んでるし。

「偉そうにして…」

「うん」

まあ、極力頑張るさ。

「話し方も、上から目線でものを言うくらい、いつも強目にして?」

「うん…」

「命令するくらい…強くてもいいから…」

「…うん。それは、これからまたする事も…強目がいいって事も含んでる?」

「え?違う違う。それは違う。それは……さっきみたいに、いつも優しくして」

「フッ、解ってる」

「…んもう」


「……実季、…あのさぁ。俺聞きたい事があるんだ。…詳しくは聞かない。実季の初めてって、いつ?」

「……ちゃんとした…正確には、…ちょっと前の…神坂君との初めてが初めて…」

「…あ、…そうか」

やっぱり、な。…ふぅ。

「二十歳の時、…よく解んなかった…未遂?みたいな、んー、そんな感じの事はあったの、よ?」

いきなりで痛くて、出来なかった。と、思っている、最後までは…無理だった感じ。

「ん。だと思った」

抱きしめた。…はぁぁ。本当に俺は…この人の大事なモノ、貰ってしまったんだな。殆ど経験が無いくらいだとは思ったけど。…あんなにしがみついて来て、初めての時…反応が初々しかったから。
身体だって…。はぁ。そんな実季にどっぷり溺れたのは俺だ。実季こそずるいじゃないか。この見た目で、…この初な反応。悪い例えじゃなく、男性経験はあるもんだと思っていた。それが年々魅力にもプラスされているのかもと。
はぁ。それが…何だよ。させるつもりが、俺の方が強く恋煩いしてんじゃないのか?

「もう…恥ずかしいこんな話…。ねえ?柊一さん…」

ドキッ。今度は一体なんだ?
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