今日も明日もそばにいて
「ん、ぁ、柊、一…ぁ」

くそ、ずるいじゃないか、今、名前を呼ぶなんて。はぁ…実季、ついもっと虐めたくなる…。



「今夜はどっちに居る?」

「うちがいい。いい?」

「ああ。じゃあ、実季の部屋に帰ろう」

日付はいつの間にか土曜になっていた。また…、なすがまま、夢中で抱かれてしまった。

「…うん。明日は?」

日曜の夜は一緒に居ても何だか寂しい。時間が深くなるにつれ増す。明日は仕事、そう思うと頭は緩くしていられない。仕事は疎かに出来ない。月曜は隙が出来やすい。そう思うと…私達は仕事人間なのかも知れない。
特に、今の柊一さんは、例え私生活といえども、陥れられるような事に遭わせてはいけない。
気をつけないといけないとは思っている。

…。

「私が柊一さんの部屋に行ってもいい?」

「いいよ」

「朝、なるべく早く帰るから」

「ん?いや、間に合うくらいのギリでいいよ。送るから」

「駄目。それは駄目」

神坂君の住まいの近くで、まして二人でうろつく訳にはいかない。うちの近くには志野田君の住まいがある。だから神坂君が誰かの目に触れても言い訳はつくんだ。

頭を撫でられた。

「実季?つき合ってる事、もう公にしないか?」

「ううん、駄目。…駄目」

どんなに信じ合っていても、先は何が起こるか解らない。…だから駄目…。

「はぁ、いつだったらいい?」

…。

「いつかは今は解らない。でもまだ…駄目」

人前で私を彼女だなんて…神坂君が恥ずかしい目に合う…。私が辞めたら、…会社を辞めたらいいのかな。


「ねえ、神坂君」

呼び方、元に戻ってるな。

「はい」

…俺も、つい、はい、って。

「私…いつも一緒に居たいの」

「はい、それは俺もですよ?」

「私…、会社辞める」

「…え?…え゙ーっ?!」
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