今日も明日もそばにいて
本当にこの人は先を見て考えている人なんだ。用意周到と言うか…。神坂君の言う通りなのかも知れない。ゴチャゴチャ言わず、何もかもこの人に任せておけば大丈夫なのかも知れない。
はぁぁ、それにしても…考えてみたら恥ずかしいだけじゃない…。

「いいですね?今日から一緒で」

…。

「…うん。はい」

「大丈夫ですよ。名誉の為に少し付け加えます」

「…え、な、に?」

「大の字と言いましたが、仰向けでは無く、俯せでしたけどね?」

「え?…はあ?」

じゃあ、胸は辛うじてセーフ?だったのね。…まさか、ブラをつける為にひっくり返したとか?

「あー、その顔は…、俺がわざわざ見たとか、思ってる顔だ。見てませんよ。そのままで何とか着せましたから。しかし…」

もう、何よ…、まだあるの?

「な、に?…」

「…ん?…可愛いお尻だった」

おしり?

「え?お、しり、えーっ?!」

もう…。しゃがんだ。頭隠して尻隠さずの反対よ。両手でお尻を押さえ、気持ちでも隠したかった。

「ハハ。あ、ショーツを穿いた、お尻がって意味ですよ?」

…へ?……え?穿いてたの?…………疲れた。ぐったり疲れた…。もう、嫌…。イジメよ、これ。

「ねえ、神坂君…」

「はい」

「…もう…何も無い?」

「はい、まあ」

まあ?

「何?まだ何かあるの?私は何をしたの?どうだったの?」

「…ちょっとだけ」

「ちょっとだけなに?」

「チュッて、頬にキスされました」

え…嘘。…酔っ払いで、脱ぎ魔で、そして痴女?

「先輩は、無意識に小悪魔なんだと思いました。俺は色々と必死で我慢してたのに。それが…もう、可愛くてヤバかったです」

「…もう無いよね?」

「それなのに帰るって利かない。こっちは何も知らないふりをして…我慢なのに…堪りませんよ。…こうしてですね」

「え?…何?…な、に?」

抱えて立ち上がらされた。

「脱がないように、動かないように抱いて、顔が交差するみたいになってたんです。その時、頬にちょっと唇が触れたと思ったら…。
…こんな風に」

頬に優しく唇が触れた。あ…柔らかい感触。唇にされるキスより恥ずかしいかも。ドキドキしちゃう。

「…されました」

言いようだな。あれは、当たってしまったと言った方が正しい。そうだ、唇が当たってしまった事故だな。

「あ、部屋、今は解りませんよ。会社の誰か住んでるかも知れませんが」

「……え?」
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