ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に 2
運転席と助手席を替わって車に乗り込んだ。
運転席側に置かれた缶コーヒーを飲むから取って欲しいと言われて、ホルダーの中に残っていた物を差し出した。
「サンキュ」
軽いお礼を言って受け取った時、指の先がコツンと触れた。
たったそれだけの触れ合いなのに、胸の中は大きく鳴り響いた。
受け取った社長は何も気にならない様子で缶コーヒーをゴクゴクと飲み込む。
その喉の動きを凝視している自分に気づき、急いでエンジンをかけ始めた。
ブルンと鳴ったのはエンジ音のはずだった。なのに、なぜか自分の胸の中で音が動きだしたような気がした。
「出…発します」
そう断って車を走らせだした。
車内でも変わらない社長の砕けた様子に、ずっと胸が鳴り続けていたーー。
運転席側に置かれた缶コーヒーを飲むから取って欲しいと言われて、ホルダーの中に残っていた物を差し出した。
「サンキュ」
軽いお礼を言って受け取った時、指の先がコツンと触れた。
たったそれだけの触れ合いなのに、胸の中は大きく鳴り響いた。
受け取った社長は何も気にならない様子で缶コーヒーをゴクゴクと飲み込む。
その喉の動きを凝視している自分に気づき、急いでエンジンをかけ始めた。
ブルンと鳴ったのはエンジ音のはずだった。なのに、なぜか自分の胸の中で音が動きだしたような気がした。
「出…発します」
そう断って車を走らせだした。
車内でも変わらない社長の砕けた様子に、ずっと胸が鳴り続けていたーー。