闇に咲く華
そんな馬鹿なと思っていると、限りなく白に近いグレーの髪色をした男が満島大牙を振り返った。
男と視線が合うと、満島大牙が笑顔を見せた。
「待ってたぞ」
どうやら会うのが楽しみなほど、満島大牙は男と親しいらしい。
「うるせえ」
不機嫌な声で返した男が、私の隣の空いた席に当然のようにガタンと音を立てて座った。
最悪……。
私の隣の席は、病弱そうでもなく登校拒否でもなさそうな、異様な雰囲気を放つ3人目の不良の席だった。
ていうか、この男が一番タチ悪そうなんだけど。
よりによって、どうしてこんな男が隣の席なわけ?
そんな不満を内心で考えていると、男は寝るつもりなのか窓の方を向き、頭を机に乗せた。
ふっと溜め息を吐いて気を取り直した教師が、教科書に視線を向け、中断していた数学の授業を再開する。
満島大牙もそれ以上は何も言わなかった。