闇に咲く華


それくらいゴールドは、大きな族だから。


ゴールドに繋がるかもしれない人間など、絶対に関わりたくない。


だからこそ、不良友達のことを突っ込んで聞く気にはなれず。


「なんだよ」


「え?」


「急に黙んな」


「ああ、ごめん」


違うことを考えていた意識を戻すと……。


「もしかして帰りも一緒がいいとか思ってんのか?」


ふいにそんなことを聞いてくるから、思わず白玖を見上げるとふっと笑う。


「わけねえか」


わけない……わけでもない?


一瞬そんなことを思った自分に驚いた。


誰かを好きになるとか、誰かと付き合うとか、そういうのはもうしたくないのに。



誰かを信じるとか、仲間意識を持つだとか、目に見えない繋がりはもういらないと思っている。


だって、最初から期待しなければ、傷つくこともない。


ただ今は、同じ方向だから一緒に学校へ行く相手がいて、なんとなく一緒にお昼を食べる相手がいて、聞けば帰る方向が途中まで同じだった相手ってのがいるだけのこと。


全部ただそれだけの相手なので、ある日消えても何も困ることはないんだから。

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