LALALA
私、なにしにここに来たんだろう。


「将ちゃん、優しい子でしょ?自慢の孫なんです。これからも、仲良くしてくださるよう、よろしくお願いしますね」


目尻の皺を一層深くして、猫背の背中を小さく丸め、深々と私に頭を下げる。
その光景を見て、私は胸が痛くなった。

私、ここにいていいのだろうか。
なんだか、ご家族のみなさんを、騙してるみたいではないだろうか。


「あの、私ちょっと、お手洗いに行ってきます。失礼しますっ」


おばあちゃんにお辞儀をして、小走りでトイレに向かう振りをして、芝崎さんを探す。
すると花絵さんの控え室のドアが、半開きになっていて。通り過ぎる際にちらりと中を覗いたら。

居た…。


「__なぁんだ、彼女じゃないんだ」


花絵さんの声。


「将吾にも、やっといい人が見つかったと思ったのにな」
「花絵、あのことだけど…」
「決めたよ、私。」


芝崎さんの言葉を遮るように、花絵さんは力強い声で言った。


「だって、将吾が、なかなか返事くれないんだもん」


胸の奥が。
どくんと、震動した。
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